彼との出会いは,雨の降る少し肌寒い日だったと思います.
当時,最寄りの駅から家まで傘をさして歩いて帰っていたところ,
子猫がしきりに鳴く声が聞こえてきたのです.
あたりを探してみると,
小さな川の中州のようなとこに1匹の薄茶色の子猫が取り残されていました.
そのまま通り過ぎようと思ったのですが,
雨が降りつづき川が増水したところを想像したら,
救助するしかありませんでした.
小さな川と言っても,人の背丈よりも高い護岸壁があるので,
意を決してずるずると飛び降りました.
まだ川は増水してませんでしたので,
足元が少し濡れるぐらいで済んで,
子猫を拾い上げました.
川からなんとか這い上がったものの,腕のところで小さい体を震わせているので,
近くの動物病院へその足で連れて行くことにしました.
早速診断してもらったところ,脱水症状だったのです.
点滴を打ちしばらくすると震えも収まり,帰ることにしたのです.
帰り際に,先生から,
「助けたので,責任を持って飼ってください.」
とのこと.
その時まで,病院を出たあとは近くの安全そうな草むらに返すつもりだったし,
そもそも,自宅はマンションだったのでペットを飼うわけにはいかないから,
先生の言葉に頭が真っ白になってしまいました.
ただ,草むらに放置することができないので,
怒られることを覚悟の上で恐る恐る自宅に連れて帰ることにしました.

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