2020/02/11

働き方改革

知り合いと働き方改革の話をした。
彼は、わたしより10歳ぐらい若い。
彼らの世代と私の世代には大きな認識の格差がある。

仕事にやりがいや意義を求めるか、
仕事は生活の一部であるか。
その差が大きいようで、多分、話は平行線。

彼らは、事前に計画を出されてその仕事を淡々とこなすことに意義がある。
だから、残業は、原則ありえないということである。なるほどである。

私の世代は、高度経済成長のときほどのモーレツ社員ではないけれども、
例えば、ホンダがF1で世界一になったりと、世界に打って出る、
世界一を目指す、という雰囲気がまだ残っていた。
そうすると、仕事をしていて意地になったりしているあいだに、
時間の概念がなくなって気がつくと残業時間に突入していた、
なんてことが多々あった。

そもそも一人の人ができる量は限られている。
仕事から生活に重きが置かれつつある中で、
以前と同じだけのパフォーマンスが維持できるのか、
というのが甚だ疑問である。
効率化すれば良いというが、
そんなに都合の良い話があるのだろうか。
と思うこと自体がいけないのか、
といろいろと考えてしまう。

2番じゃダメですか?

の時に起こった、
一番を目指していた人が2番になるのであって、
二番を目指していると、それよりも下の順位にしかならない、
という議論を思い出してしまうのは古い考えなのか。

世界はなりふり構わず、以前と変わらない勢いで仕事をしている。
日本は、先進国の中に入れてもらっているけれど、
たとえば、欧米を旅してみたらわかるだろうけれど、
世界からするとまだまだ水を開けられている。
このままで良いのか、
追いつき追い越そうとするのか、
働き方改革に気を取られている場合ではないと思う。
このままで良い、と思う人は、
2番じゃダメですか?の議論を思い出した方が良い。

発表ウィーク

今週は、卒論と修論の発表会。
危機的状況の学生さんがいるけれど、
徹夜してでもやるしかないと言えないのはどうすればいいのかな?
本来なら卒業が無理なのだけど、
ハラスメントという見えない壁に苛まれ、
不十分な学生さんを世に排出しないといけないのか!?

くしくも、中小企業の社長さんの記事があって、
大卒よりも高卒の方が純粋で伸びる、
という話があった。
余計なプライドがなく、
大学にもいけなかったから頑張る方々、
実力が伸びるのはうなずけます。

2020/02/03

正しく恐れよ

僕は,原子力工学科出身です.
大学の授業で,基礎実験として,
ごく微量の放射性物質を取り扱ったことがあります.
もちろん,人体に影響のないレベルです.

原子力工学科に入学してすぐ,
1年生の最初に教授から言われたことは,

放射性物質を前にしたときに恐れるのはいいがパニックにはならないこと
正しく恐れなさい

でした.今でもよく覚えています.
パニックになると冷静な判断ができなくなります.

今,コロナウイルスで話題が持ちきりです.
でも,
いたずらにパニックになるのではなく.
正しく恐れないといけませんね.

2020/01/29

チャーター機の代金:追記0131

中国のコロナウイルス。
猛威をふるっていて、
中国では邦人が取り残されている。
そこに政府はチャーター機を出して、
希望者全員を日本に帰国させました。
とここまでは納得。

各人から8万円の費用を請求するのだとか。
僕は、ここは納得できません。
危険地帯と分かっていてそこに行った人達ではありません。
不可抗力でこんなことになってしまったのです。
困っている同じ国民を救うのは当然なのではないか。。。
そして、驚くべきは、
ネットのコメント。
費用を請求するのは当たり前だと。

追記:1/31
政府は無償化を決めたみたい。
僕は賛成です。
でも、ネットコメントは反対の一斉合唱。
国民が負担するのはおかしいと。

医療物品を寄付するも税金からです。
しかも相当額。
それは、何も言わずに、
自国民に対して文句を言う。
真の優しさを持ってもらいたい。

困ったときはお互い様。
すばらしい言葉があるではないですか。

2020/01/28

笑いあり涙あり

この前の日曜日、
久しぶりにテレビで大相撲を見ていた。
理由は、幕尻優勝があるかもしれないから。
結果は、ご存知の通り、
幕尻の徳勝龍が文句なしの相撲で優勝。
勝った瞬間から顔が涙でくしゃくしゃに。
表彰式でのインタビュー。
笑いあり、涙あり、
とても素敵なインタビューでした。
もちろん、私もテレビを見ながらもらい泣き。

2020/01/27

「男はつらいよ」にて その2

第1作から見てようやく第14作です.
吉永小百合が2回目です.
で,相変わらずの定番ストーリーですが,
楽しく見ています.
今見ると,当時との時代背景が違い,
その違いを見るのも楽しいです.

ふと感じたこと.

作中での男尊女卑,亭主関白,はすごいです.
男女平等なんてどこへやらです.
時代も変わったんだなと,
とても考えさせられます.

現在は,
家事を分担することだけでなく,
職場での女性活躍や,
育休を取ることが割と普通になってきています.
本当に変わりました.

ただ,ふと思ったことですが,
昔の男尊女卑は,本当にひどいのかと言われると,
そんな状況でも,ちゃんと思いやりがあるのです.
一概に全て否定ではないのなかなと.

それよりも今は,
そうしないと世間体が悪いから,
と言う理由で男女平等にしようとしているように感じることがあります.

たとえば,渋滞時に合流する車線では,
車が交互に入るようにしていると思います.
全員が快く入れてあげているでしょうか?
中には舌打ちしながら,
自分の前に車を入れる人もいるのかなと.

2020/01/24

世界の目

この前,学内の先生と中国人留学生について話してました.
私の大学には中国人留学生がたくさんいます.
しかし,出身大学は,きいたこともない大学...
ご存じかもしれませんが,
中国の一流大学は,

北京大学
精華大学
上海交通大学
浙江大学
など

です.上記大学から私の大学に来ている留学生はほとんどいません.
隣の研究室に1名浙江大学から来ているのですが,
なぜ,日本に来たのか聴いてみたところ,
その答えは,「近いから」.
(ちなみに,彼は明らかにできが違います)

10年前は上記大学の学生さんでも日本に来ていたのですが,
現在は,欧米の大学しか見ていないそうです.
つまり,日本の大学は(東大ですら)眼中にない,
とのこと.

日本のテレビ番組では,
東大王というクイズ番組や,
どうやって東大生を育てたか,
というような番組がはやってます.
でも,そんな東大の研究室ですら,
インドネシアからの留学生に「もっと勉強してください!」と怒られてる人もいます.

教育100年です.
ハラスメントで弱者を守ることは大変重要です.
ですが,人間のできることのリソースは限られてます.
なんでもかんでも全員が対応していると,
次世代をリードしていくできる人に割ける時間がなくなります.
ここらへんでそろそろ本当に本腰入れないと大変なことになります.

仙台にて

一昨日まで仙台に出張してきました.
あまり知らない学会ですが,
それでも,知り合いが多く,
さながら同窓会というか知り合いの会というか.

研究者生活が20年以上になりつつあり,
学会に行くと知り合いだらけ.
研究内容は聞かなくても分かるし.
国際会議にしても定期的に参加していると,
知り合いがたくさん.

ということで,飽きてきているところです.
そもそも学会は研究動向を知る場でもあります.
でも,インターネットが発達した現在,
同じ学会に出続ける意義が見いだせなくなりつつあります.

ということで,昨年から学会参加を控えて,
直接,気になる先生の研究室にダイレクト訪問.
その方が,共同研究になりやすいし,
幅も広がるし.
同じ出張費を使うなら,
こちらの方が有効だと実感しつつあります.

2020/01/19

男はつらいよ

最近、ひょんなことから「男はつらいよ」を第一作から見始めました。

渥美清さんはもちろんのこと、
倍賞千恵子さん、前田吟さんなど、
みなさんとても若い!

見ていてなんだかホッとします。
ストーリーはご存知だと思います。
渡世人の寅さんが、
フラフラとしていて、
恋に落ちて失恋して。
その間に、おいちゃんやたこ社長と喧嘩したり。

でも、みなさんとても優しいんです。
喧嘩はすれども、真剣に寅さんのことを心配して。
寅さんも、見ず知らずの人にまで優しくて。
今の日本が忘れてしまった、
思いやりの精神。
久しぶりに思い出した気がします。

2020/01/17

井の中の蛙:大学の卒業システム編

私の研究室には,
インドネシアからの留学生が修士課程の学生として来ています.
そして,2019年の8月に彼の大学に行ったり,
そのときに知り合った学生さんが,
博士課程で留学したいと言うから,
今年の10月から来ることになりました.
そんなことから,インドネシアの大学のシステムをいろいろと聞いてます.

日本とインドネシアの大学のシステムがかなり違うことに,
そして,それがインドネシアの方が厳しいということで,
驚きとともに日本は甘いんだなと.

卒業論文発表や修士論文の発表があるのは日本もインドネシアも同じです.
ただ,そのシステムは雲泥の差.

まず,日本の場合.どこの大学も似たり寄ったりで,
10から15分の発表をして5から10分の質疑応答で終わり.
聴衆は,数名の教授陣と数十人の学生さん.

インドネシアの場合,
発表時間は15分ぐらいと同じ時間.
だけど,質疑応答時間は1時間以上無制限.
そして,聴衆は,4から5名の教授のみ.
これは,日本では博士課程の発表に相当します.

インドネシアの学生さんたちがやけにしっかりしていたのは,
こういうことだったのか,と納得した次第です.

まさに,井の中の蛙.

日本は大丈夫なのだろうかと思い,
そして,教員も気を引き締めないと.

インターネット時代で気をつけた方がよいこと 〜偏った思想に触れること〜

 インターネットが日常で当たり前になり,SNSなど個人の情報を一方的に発信することができるようになってきた.そのおかげで,見る側の人間にとっては,不特定多数の人々の意見を目にすることができるのである.それらの情報の中には,有益な物が多い一方で,少し過激で偏った情報もたくさんあり注...