2018/06/26

絶賛,賞賛と日本は素晴らしいキャンペーン

一日に一回ぐらいはインターネットニュースを見ます.

そして,そのニュース一覧で,何日かに1回は,
「賞賛(称賛)」「絶賛」という言葉を目にします.

例えば,最近で言えば,
「ワールドカップで試合後にゴミ拾いをする日本人サポータを世界が絶賛」
というような内容です.

僕は,以前から,インターネットニュースで見かける「賞賛(称賛)」や「絶賛」という言葉に違和感を覚えていました.

広辞苑で「賞賛(称賛)」を調べてみたところ,「褒め称えられること」とあります.
この単語の意味を調べてようやく違和感の正体に気がつきました.
つまり,
なんらかの「行為」 がニュースになっているのではなく,
なんらかの「行為」を褒めてくれている ということがニュースになっているのです.

おかしいですよね.
結果と目的が入れ替わってます.

研究者にとって何かを研究するのは,
興味があるから研究するのであって,
褒められたいから研究するのではありません.
もちろん,研究をした結果に対して褒めていただけるのなら,
それはうれしいことではありますが,
本質ではないのです.
他人がどう思おうが,自分の信念に従って突き進むだけなのです.

だから,ワールドカップでゴミ拾いをするサポーターは,
褒められたいからしているのではなく,
ゴミを散らかしたらいけないとか,
素敵なスタジアムを用意してくれてありがとうという感謝,
を込めてゴミ拾いをしているだけです.
ただ,中には,外の眼を気にしてしまっている方もいるかもしれません.
でも,本質は何か,しっかり考えないといけないのです.

この褒められることがニュースになる背景には様々な要因が組み合わさっているのでしょう.
その要因の一つに,
自信を失っている日本という構図があるのかもしれません.
実は,日本はすごいんだよ,
みんな思い出して,
自信を持って.
ここには,
アジアナンバー1からの陥落,
没個性,超高齢化社会...という暗い将来像しか描けなくなっているということなのでしょう.

今一度,本質をよく考えて,
信念に従って他人(他国)にどう思われようが,
変わらずに突き進むことを思い出さないといけません.

2018/06/16

ワールドカップから見える世界と日本のギャップ

ワールドカップが開幕しました.

毎回見ているので,今回のワールドカップも日本戦に限らず見ています.

このように4年ごとの定点観測しているので,

気がつくことがあります.

今回気がついたことは,

広告に日本企業が現れなくなった

ことです.

出てくるのは,中国企業,たまに韓国企業.

世界の中の日本はどんどん小さくなっています.

先日,閣議決定された科学技術白書でも,

日本の研究力の国際的地位は下降の一途をたどっています.

今回のワールドカップの広告とシンクロしたのです.


それに対して,

日本人学生さんを取り巻く現状は,就職バブルです.

こちらが心配になるほど上から目線の学生さんが目立ちます.

国内だけに視野を向けていれば,

楽観的になるからなので仕方ないかもしれません.

でも,研究した成果が表に現れるのは,20年ぐらいかかります.

つまり,今就職した学生さんが,家庭を築き家を買い...という頃です.

その頃には,

もしかしたら目も当てられない状況になっているかもしれないのです.

だからもう少し真剣に議論してもいいと思うのですが....



なんだか,

世界における日本の地位と,

学生さんを取り巻く就職バブルのギャップが

ある意味滑稽です.



そして,最も悲観的なのは,

外国人留学生の方が日本を心配していることです.

そろそろ眼を覚まさないと,

本当に取り返しのつかないことになると思います.


そんなことを考えつつも,

ワールドカップを,それはそれで楽しみます.

2018/06/03

ポルトガル・スペイン その10

シンガポールの一泊の滞在は,これからの25日のヨーロッパ滞在を考えると,
十分なウォーミングアップができた,
と思っていた.

マーライオンを見てからは,適当に夕飯を食べた.
翌日は,夜11時発のパリ経由マドリード行きの便に乗るだけだ.
パリでは飛行機から降りて乗り換える必要がないらしいことは,
航空券を手配した会社で聞いてきたので,
間違いなく乗ってしまえば後は自動的に到着する.

翌日は,セントーサ島に行きシンガポールにあるもう一つのマーライオンを見た.
セントーサ島は,マーライオンの他にシーワールドのようなものがあったり,
アトラクションがあったり,完全にリゾート地の雰囲気が溢れている.
セントーサ島に降り立った僕は完全に浮いていて落ち着かないので,
マーライオンを見て帰ることにした.
本物のマーライオンは,数m程度の大きさで小さいと感じたけど,
セントーサ島にあるマーライオンは数10mの展望台付きマーライオンなので,
とにかく大きい.
そして,全体が丸みを帯びていてどことなくコミカルな印象だった.

二つのマーライオンを見て,世界三大がっかりポイント に選ばれるだけあって,
残念ながら,僕のテンションが上がる,ということはなかった.
ただ,とにかく有名なものを見た,という事実だけを積み重ねた感じだった.

夜が来て,いよいよ出発の時になった.
日本からシンガポールまでの便でCAさん相手に英語が少し通じたりしたのも相まって,
どこか気持ちに余裕ができていた.
チェックインも,セキュリティチェックも何の根拠もない自信があった.
ところが,搭乗口に行くとそこには白人しかおらず,
東洋人らしき姿は一人も見当たらなかった.
そんな光景を目の当たりにして,
海外に行くことを強烈に意識せざるを得なくなった.

これがアジアを離れる時の状況だった.

2018/06/01

ワールドカップ

ドーハの悲劇から見守り続けてます.

フランス大会の初出場,震えました.

その後,ワールドカップ出場が当たり前になり,

でも,毎回わくわくしていたのですが,

今回のロシア大会は,初めてわくわくしなくなった.

監督しかり,メンバーしかり...

4年前に惨敗したメンバーとほとんど同じですから.




一時期,ドイツ代表が世代交代に失敗して,

おじさんばかりでワールドカップに出て低迷したときがありました.

その後,ドイツは世代交代を遂げて復活.

日本もそうい時期かもしれません.



よい意味で期待を裏切ってもらいたいです.

インターネット時代で気をつけた方がよいこと 〜偏った思想に触れること〜

 インターネットが日常で当たり前になり,SNSなど個人の情報を一方的に発信することができるようになってきた.そのおかげで,見る側の人間にとっては,不特定多数の人々の意見を目にすることができるのである.それらの情報の中には,有益な物が多い一方で,少し過激で偏った情報もたくさんあり注...