新しい学生さんも入ってきて新年度が始まりました.
今年はいったいどんな一年になるのか,
新人さんも不安でしょうが,
受け入れる側も案外不安なのです.
学生さんの兄貴分である,という意識はいつまでもあるのですが,
現実問題として,新人さんとの年齢差は年々広がっていきますから,
学生さんからすると隔たりが強くなっていくのかもしれません.
ここ数年の学生さんの傾向ですが,
非常に無難です.
大きく間違ったことはしないような気がします.
例えば,
休暇は,旅ではなく旅行をします.
名所などのポイントは押さえます.
就職するにしても,
誰もが知っている超一流企業を目指します.
ご両親は安心ですね.
ただ,現在の18歳人口の二倍の人数がいた時代の僕としては,
現在の学生さんたちに何か物足りなさを感じざるをえないのです.
僕たちは,人より目立たなくてはいけない,
人と違った経験をいかにするか,
ということをかなり意識していましたし,
そこにアイデンティティを求めていたと思います.
だから,誰かが放浪の旅に出た,と聞くと,
負けじとどこかを放浪したくなったり,
逆に,みんながしていることは誰でもできることだからつまらない
と感じたものでした.
非常に無難な選択をすると周囲の人は想定の範囲内のことなので,
安心だと思います.
だから,ワークライフバランスが大切,ということも頷けます.
だけど,大学を出た学生さんに求められる社会的役割は,
イノベーションであったり,クリエイティビティであったりします.
想定の範囲内の行動になれていると,
イノベーションを生み出すことは困難です.
イノベーションは,社会的通念という殻を破らなくてはなりません.
この殻は相当硬く,簡単に破れません.
そういうときに,例えば,
学生時代に何かの殻を破った経験が生きてきたりするのですが,
残念ながら,無難な状況のままで何かの殻を破るという経験は得づらいのです.
大江健三郎が学生時代に描いた小説「見る前に跳べ」をぜひ読んでもらいたい.
そして,一刻も早く,自分やご両親という呪縛から解き放たれてほしいものです.
2018/04/08
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